大判例

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東京高等裁判所 昭和50年(行ケ)146号 判決

前掲請求原因一ないし三の事実及び四のうち、第二引用例のものにおける凹陥部と本件考案のそれとの間に原告主張のような構成上、作用効果上の差異があることは当事者間に争いがなく、以上の事実関係に照らすと、審決は、右差異を看過誤認して両者の凹陥部を同一と判断したものというべく、そのように誤つた判断のもとに本件考案の登録を無効とすべきものとした審決は違法といわなければならない。

よつて、本件審決の違法を理由にその取消を求める原告の本訴請求を正当として認容する。

〔編註〕 本件における当事者の主張は左のとおりである。

第二 請求の原因

(審決の取消事由)

四 審決の理由中における各引用例の記載内容並びに第一引用例と本件考案との一致点及び相違点に関する認定は争わない。

しかし、第二引用例のものにおける凹陥部と本件考案のそれとの間には後記のような差異があるにかかわらず、審決は、これを看過して両者を同一のものと誤認したため、本件考案の進歩性を否定し、その登録を無効とするにいたつたものであるから、違法であつて、取消されるべきである。すなわち、

第二引用例のものにおける接地面の凹陥部は、その中にスポンジ体を嵌着するため主体に穿設し、製品が完成した場合完全に存在しなくなるものである。これに対し、本件考案における凹陥部は、板体の先方部周縁内に設けられ、その中に軟質板を定着するが、明細書添付図面(〔編註〕省略)に示されるように、板体と軟質板との境界線附近に空隙部分として残存するものである。そして、本件考案は、このような凹陥部の構成によつて、成型に際し、板体と軟質板とを加硫接合しても、両者の材料が溶融混合することなく、また、両者の着色を異ならしめることとあいまつて、硬軟二質の材料を使用していることを明確に示すことができるという右引用例にない作用効果を奏する。

第三 答弁

被告訴訟代理人は原告主張の事実を全部認めると述べた。

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